1961年8月に全国で208番目のLOMとして倉吉青年会議所は22名の先輩諸氏の、この街を良くしたいとの想いから発足しました。「奉仕」「修練」「友情」の三信条の基、年々とその発足当時の想いは、その時代その時代に合うように形を変え色を付け加えられ受け継がれていき、今年で55周年を迎える事になりました。これだけ長きにわたりJC運動が出来たのも300名を超える先輩諸氏が自分たちの住み暮らす街を「明るい豊かな街」にしていきたいと、高い志を持ち邁進されたおかげです。また、地域の方、行政等関係諸団体に認められた結果だと、感謝を申し上げると共に敬意を表します。
私は2009年8月に縁があり、この倉吉青年会議所に入会をさせていただきました。
6年間のJCで様々な体験、役職をさせて頂く中、私自身に大きな変化がありました。
それは、この街を本当に良くしたいと心底、思えるようになったことです。この街の為、この街で暮らす人の為、自分の子どもの為にも少しでも安心して暮らしていける街にしたい。どうすれば変わるのか。自分には何が出来るのかと自分自身に問いかけ考え、思いつく事を行動に起こし、JCの中で挑戦してきたことです。私がJCに入会していなければ街の為、人の為になんてきっと考える事は出来なかったでしょう。このように私自身を変えてくれた『JCが私は大好きです』これが私の原動力でもあります。
皆様はこれまでの人生において、本気で嬉しくて身が震えるような体験をしたことがありますか。本気で悔しくて力一杯、涙を流したことがありますか。
皆様は自分が嬉しい時、本気で一緒に喜んでくれる仲間がいますか。自分が悩んでいる時、本気で一緒に悩んでくれる仲間がいますか。自分が泣いている時、共に涙を流してくれる仲間がいますか。自分が前に進めなくて立ちすくんでいる時に背中を押してくれる仲間がいますか。この人には負けたくないと思えるライバルでもあり、競争相手でもある仲間がいますか。私にはそんなかけがえのない仲間がいます。このような経験、仲間が出来るのが青年会議所なのです。私は55周年の理事長としてこれまで先輩諸氏が積み重ねてこられた想いを引き継ぎ、また、私自身が感じたこの素晴らしい経験と、かけがえのない仲間に出会えることを次代に繋げていくため邁進してまいります。
これまで、倉吉青年会議所は37年にも及ぶ桜ずもうを続けてまいりました。時代の移り変わりの中、この大会の二つの目的だけは変わりません。一つ目は郷土が生んだ第53代横綱琴櫻関(先代佐渡ヶ嶽親方)の顕彰を通して先代親方の事を一人でも多くの方に知ってもらい、この街に誇りと郷土愛を持ってもらうこと。また、強い信念をもって挑戦することで夢や目標に近づく事を感じていただきたい。二つ目は青少年の健全育成。国技の相撲を通じて、勝つ喜び負ける悔しさだけでなく、相手を思いやる気持ちを持つ事。また、日本人にとって大切な礼節を学んで頂き、これからの成長に繋げて頂きたいと思います。
我々、倉吉青年会議所はこの桜ずもうが子どもたちに、また地域の方に夢や希望、誇りを持って頂ける大会となるよう、また地域振興の一助になる大会を目指し開催をいたします。
そして、今後もこの大会がこの街に必要とされ愛され継続されていくことを目指します。
子どもの健全育成には身体的成長と共に心の成長が必要です。人を敬い、思いやりを持ち、感謝をし、我慢する。これらの気持ちを持つ事が子どもには重要な事であり、必要なことだと思います。そして、これらの気持ちを子どもに伝えていくのは、我々大人の役目ではないでしょうか。子どもは子ども社会の中で独自の世界観を持ち、独自のルールの中で様々な体験、経験を通して学びを得ているのだと私は思います。しかし、それだけでは子どもの健全育成には繋がりません。よって家庭教育、学校教育が必要でありそれと同時に地域ぐるみの教育も必要なのです。同じ街に住む大人も地域の子どもに目を向け、地域ぐるみで子どもの健全育成をするべきです。子どもは地域の宝であり、街の財産です。この街に住む子どもたちが心豊かに成長する事が、この街の将来に繋がり、我々と同じように街に対して真剣に取り組み、考えてくれる子どもの育成になると私は信じています。
自分たちの街に誇れるものはあるのだろうか。この街に住む若者は不安はないのだろうか。私は良くそう思います。
大規模な経済戦略により経済が回復傾向にありますが、それは大都市または大企業にとどまり、この地方までその効果が浸透していないのが現状です。景気の低迷・就職難・少子高齢化とこの街が抱える問題は山積みです。この状況で自分の住み暮らす街に、誇りはもてるのでしょうか。こんな先の見えない時代だからこそ、自分たちの街に誇りを持ち、自分たちの街に対する郷土愛が必要なのです。
この街には豊かな自然と昔から引き継がれてきた伝統、文化が数多くあります。しかし、伝承されなければ、すたれていく一方であり、また失ってしまうものでもある。この街の礎を築いてくだっさた先人たちが私たちに残こしてくださったこの街だけにしかない地域の宝。この宝を街全体で活性化させ、連携させより良い相乗効果でこの街のブランドになるように我々は地域住民、行政等と手を組み発信、または活用していく必要があると思います。また、そうすることで地元の人が地元の宝を愛し、地元に誇りを持つようになり、未来に繋ぐことが出来るのです。
倉吉青年会議所が創立され半世紀以上が経過しました。300名を超える先輩諸氏が「明るい豊かな街」の実現の為、地域に根差した様々な運動、活動を行ってまいりました。
倉吉青年会議所の輝かしい歴史、行動を築いてこられた300名を超える先輩諸氏に敬意を表し、また青年会議所の運動、活動にご理解とご協力をいただいた関係者および市民の皆様への感謝の気持ちを込めて、創立55周年記念式典を執り行います。我々の運動、活動は自分たちだけで出来るものでは決してありません。先輩諸氏や私たちがこの街を良くしたいとの想いを持ち、その想いに共感してくださった地域の方々の理解と協力があったからこそ迎えられるのです。私たちはこの街の為、この街に住む人の為、自分の子どもの為にも、5年後10年後の未来にこの街がどうなるべきか、またどういう方向に進んでいく事で人が笑顔で安心して暮らせるかを知恵を出し合い新たなビジョンを皆様に発信し、そのビジョンの実現の為に邁進して参ります。
誰においても1年は365日であり、1日は24時間しか与えられていません。その時間の使い方は千差万別だと思いますが、その限られた時間の使い方で人の成長や生き方は変わってくるのです。何事においても、満足してしまえば成長は止まる。諦めてしまえば成長はない。私は常にその気持ちを持ち日々の時間を過ごしています。挑戦してみて出来ないことを出来なかったからやめるのか、出来なかったから出来るまで挑戦し続けるのかでは人の成長は大きく変わります。逆に出来たことにしてもそうです。出来たから、そこで満足してしまうのか、もっとこうすれば良かったと振り返り改善し、挑戦するのかでは大きく成長は変わります。私たちはこの地域を担っていく人財になるべく今、学べる機会を青年会議所で得ています。出来て当然の事でも驕ったり慢心したりするのではなく常に更なる高みを目指し挑戦者として臨む姿勢が成長に繋がっていくのです。そして、それがリーダーとしてあるべき姿だと考えます。
昔から「三人寄れば文殊の知恵」と言います。これは凡人であっても三人集まって考えれば、素晴らしい知恵がでるものだという例えです。これは知恵だけではなく行動力も同じではないでしょうか。一人で出来る事はたかが知れています。それは能力の高い人であっても一緒です。だからこそ、個ではなく和が必要なのです。
我々、青年会議所は「明るい豊かな街」の実現に向け運動・活動をしています。その実現のために、メンバーは常に何事にも挑戦をし、新しい事を見出す努力をしなければなりません。それが街の為にも人の為にもなり、また自分の成長にも繋がるのです。志の高い、一人でも多くの仲間がいるからこそ私たちの目的実現に繋がっていくのです。だからこそ、組織は常に活性化をし、自分たちの街の為、その街に暮らす人の為、そして自分の子どもの為にも意思の疎通を図り、貢献意欲を持ち、共通目的をもって行動し続ける事が必要なのです。
「苦手な分野にチャレンジ出来る、チャレンジするのがJCだ。苦手だからしないのと、苦手だが最善を尽くし、向かっていくのではどちらが人にとっての成長になる。君が成長すれば今度は誰が幸せになる。それは君の家族や君の会社の従業員、またその家族や君の街の人だろ。」これは私がブロック委員長に出向した時にある先輩から言われた言葉です。私は今でもこの先輩に言われたこの言葉を忘れたことはありません。青年会議所は「明るい豊かな街の実現」に向けて人と人との繋がりの中、様々な事を学び、人が成長出来る機会を与え、街を変えていこうとする団体なのは言うまでもありません。しかし、ただ属しているだけでは、人は成長することもなく、またそんな人の所に人は集まってはくれません。この運動、活動を通して、自分がどれだけ熱意を注ぎ、チャレンジするか、チャレンジした後に振り返り、振り返ったことを次に生かしていくからこそ、人の成長に繋がるのです。そんな、行動を人は見ています。
口だけでは誰も人はついてきてくれません。熱意をもって行動するからこそ、経験を積み上げる事ができ、その経験を積み上げた人が言う事だからこそ重みがあるのです。そんな人になりましょう。そういう人こそ、人を突き動かせる事が出来るのです。
人生において20歳から40歳なんて一部に過ぎません。ただ、その一部をどう過ごすかによって、その後の人生は大きく変わっていくのです。青年としての英知と勇気と情熱をもって一緒に「明るい豊かな街」の実現を目指し共に成長しましょう。
私は皆様の先頭に立ち、これから先も感謝の気持ちを忘れることなく、この街を「明るい豊かな街」にすることを目指し挑戦し続ける事をお約束いたします。
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